投資信託でよく聞くベンチマークってご存知でしょうか?
ベンチマークは投資信託を選ぶ際に欠かせない重要なポイントです。
この記事を読むと優秀な投資信託の見分け方もわかります。
ベンチマークは投資信託の目安や指標
投資信託の情報を見てるときにベンチマークってのがあるんだけど、これ何?
一言でいえば目安ですね。
投資信託を購入している方や購入したい方は「ベンチマーク」という言葉を聞いたことがあると思います。
でも意味を理解していない方も多いではないでしょうか。
実際私もよくわからず投資信託の購入を始めました。
ベンチマークとはつまるところ投資信託の運用の目安になる指標を指します。
投資信託運用の際は指標を一つ決めます。
この指標というのは
- 日経平均
- TOPIX
- NYダウ
- S&P500
といったものです。ニュースで耳にしたこともあるのではないでしょうか。
日本の株価であったり、アメリカの株価の平均ですね。(厳密には違いますが)
指標を一つ決めたら、これがベンチマークです。
ではベンチマークがどんな役割を果たしているかですが、ここからはインデックスファンドとアクティブファンドに分けて説明します。
インデックスファンドの場合
インデックスファンドの場合はこのベンチマークと同様の動きになるように運用を行います。
例えば、TOPIX(東証一部の平均)をベンチマークにしている投資信託があったとしましょう。
その投資信託はTOPIXと同じような動きをするように運用します。
TOPIXが1%上昇すれば、投資信託も1%上がるように。
TOPIXが1%下がれば、投資信託も1%下がるように。
ベンチマークに沿った動きをするように機械的に運用を行うのがインデックスファンドです。
どうやって連動させるの?
運用会社が全部の銘柄を買います。
運用している会社が全部の銘柄を買うことでベンチマークと連動させています。
この全部の銘柄というのはベンチマークに組み込まれている銘柄ということです。
TOPIXなら東証一部に組み込まれている約2,400社全部です。
全世界株式など実際に全ての銘柄を購入するのが厳しいこともあり、その場合は別の方法で運用します(ここでは割愛)。
運用会社が銘柄を分散投資して、市場に合わせて売ったり買ったりします。
その結果、目安となるベンチマークとほぼ同じ動きをします。
Aっていう旗を目指すか、Bっていう旗を目指すか、みたいな感じです。
アクティブファンドの場合
アクティブファンドの場合もベンチマークを設定します。
全てのアクティブファンドで設定するわけではなく、一部のアクティブファンドで設定されています。
ベンチマークを設定しているアクティブファンドは割合的には大体2~3割です。
アクティブファンドでは、同じような値動きを目指すのではなく、ベンチマークを超える運用成績を残すことを目的としています。
なので、投資のプロが日々勉強しながら運用して、インデックスに勝とうとしています。
勝てるとは言っていない・・・
投資信託の優秀さはベンチマークとの比較で決まる
投資信託として優秀な商品はベンチマークとの比較で決まります。
年間のリターンが大きいか小さいかでは決まらないので注意してください。
優秀な投資信託の見分け方としては以下の通りです。
- ベンチマークと連動しているか?(インデックスファンドの場合)
- ベンチマークを超えた運用成績を残しているか?(アクティブファンドの場合)
インデックスファンドの場合
インデクスファンドの場合はベンチマークとどれだけ連動しているかが重要です。
ベンチマークが10%上昇しているにもかかわらず、投資信託が1%しか上昇していない、もしくは15%上昇している、というのはインデックスファンドとしては不適格な商品です。
上昇している分にはよくない?
と、思うかもしれませんがダメです。
上昇しているのだからいい、と思うかもしれません。
確かに上昇しているうちは問題ないですが、ベンチマークと剥離があるということはインデックスファンドとして質が低いです。
年によっては逆にベンチマークより悪い成績を出してしまう可能性も秘めている商品なので、気を付けましょう。
インデックスファンドは安定感が大事。
アクティブファンドの場合
アクティブファンドの場合はベンチマーク以上の運用成績を残しているかどうかです。
アクティブファンドはプロが日々勉強して運用しているので、ベンチマークと同程度のリターンにしかなっていない場合はアクティブファンドとして質が低いです。
アクティブファンドは手数料が高いため、インデックスファンドよりも2%以上多くリターンを出して初めてインデックスファンドに並びます。
基本的にはアクティブファンドはオススメしません。詳しくはこちら。
投資信託の優秀さは年間のリターンでは決まらない
繰り返しになりますが、年間のリターンの大小では投資信託の優秀さは決まりません。
なんで?リターンなかったら意味なくない?なんで?意味わからん!
落ち着きましょうか。
年間のリターンでは判断できない理由はベンチマークと連動しているからです。
わかりやすく例を出しましょう。
TOPIXをベンチマークとした投資信託Aと日経225をベンチマークとした投資信託Bがあります。
1年後の運用成績は投資信託Aは-10%、投資信託Bは+10%でした。
これだけ見たら投資信託Bの方が優秀です。
しかし実はこの年はTOPIXは1年で15%下落していました。
一方で、日経225は15%の上昇でした。
これを加味すると、投資信託の運用成績は以下の通りです。
ベンチマーク | 利回り | ベンチマークの価格推移 | ベンチマークと比較した利回り | |
投資信託A | TOPIX | -10% | -15% | +5% |
投資信託B | 日経225 | +10% | +15% | -5% |
実際の年間リターンがマイナスになっていたとしても、ベンチマークとなる指標がそれ以上の下落をしていたら
このように投資信託の優秀さは年間のリターンではなく、基準となるベンチマークとの比較で決まります。
まとめ:ベンチマークについて理解しよう
投資信託におけるベンチマークについて理解できたでしょうか?
ベンチマークについて再度まとめます。
- ベンチマークとして設定されるのはTOPIXや日経225などの指標
- 投資信託の運用成績の良し悪しの基準となる
また、投資信託の良し悪しの基準は以下の通りです。
- ベンチマークとの連動しているか?(インデックスファンドの場合)
- ベンチマークよりも高い運用成績を残しているか?(アクティブファンドの場合)
投資信託のそのベンチマークについて、正しく理解して自分で判断できるようになりましょう。
コメント